あたしは門川君としま子を連れて、あの場所へ向かった。
あの場所。つまり・・・
あの時ブチ切れたあたしが、宴会を飛び出して行った、あの田んぼのあぜ道へ。
一人になりたいのなら、あそこにいるのかも。
確信は無いけれど・・・。
淡い期待を持って、あたし達は道を急いだ。
・・・・・いた。絹糸だ。
絹糸が、ぽつんと一人であぜ道に座り込んでいた。
明かりのほとんど無い、薄暗い夜のあぜ道に。
顔は真っ直ぐ前を向いているけれど・・・。
別に景色を見ているわけじゃないのは、明らかだった。
その表情は、どこか遠くの場所を彷徨っていた。
声を掛けるのをためらう。
一人になりたいのなら、このまま放っておくべきかな?
その方が親切? 礼儀?
でも・・・・・。
「・・・・・絹糸」
あたしは遠慮がちに声を掛けた。
どうしても、放ってはおけなかった。
「・・・・・」
金色の目がこちらを向いた。
そしてあたし達を、ひとりひとり確認するかのように見て
「・・・無粋なやつらじゃのぉ」
そう言った。
あの場所。つまり・・・
あの時ブチ切れたあたしが、宴会を飛び出して行った、あの田んぼのあぜ道へ。
一人になりたいのなら、あそこにいるのかも。
確信は無いけれど・・・。
淡い期待を持って、あたし達は道を急いだ。
・・・・・いた。絹糸だ。
絹糸が、ぽつんと一人であぜ道に座り込んでいた。
明かりのほとんど無い、薄暗い夜のあぜ道に。
顔は真っ直ぐ前を向いているけれど・・・。
別に景色を見ているわけじゃないのは、明らかだった。
その表情は、どこか遠くの場所を彷徨っていた。
声を掛けるのをためらう。
一人になりたいのなら、このまま放っておくべきかな?
その方が親切? 礼儀?
でも・・・・・。
「・・・・・絹糸」
あたしは遠慮がちに声を掛けた。
どうしても、放ってはおけなかった。
「・・・・・」
金色の目がこちらを向いた。
そしてあたし達を、ひとりひとり確認するかのように見て
「・・・無粋なやつらじゃのぉ」
そう言った。


