神様修行はじめます! 其の二

小人さん達が、廊下の先であたし達を待っていてくれていた。

帰ってきたあたし達の状態を見て、飛び上がって驚いていた。

心配かけちゃったなぁ・・・。


案外、血で汚した廊下の掃除が、心配だったのかも知れないけれど。



「天内君、解毒薬を飲め」

あたしを抱えて歩きながら、門川君が話しかけてきた。


「ううん。これ、門川君が飲んで」

あたしは包みを開けて、錠剤を彼に差し出した。


彼の額に汗が浮かんでいる。

息も荒い。きっと毒が回ってきてるんだ。


しま子も絹糸も、みんな毒にやられてる。

でもやっぱりこれは門川君が飲むべきだ。

だってあたし達は、彼を守るべき存在なんだもの。


「その門川君を差し置いて、あたしが飲むわけにいかないよ」

「いいから飲むんだ」