神様修行はじめます! 其の二

怪鳥が、かぱあっとくちばしを開けた。


生紅い、口腔。

ぐねりとうごめく青紫色の濡れた舌。


不気味なそれらが、あたしの体をめがけて噛み付いてくる!


だめだ! 避けきれない!

食われる!!


あたしは全身を固くして、思わず目をつぶった。


『ギュアアァァァッ!!』


・・・・・?

怪鳥の悲鳴?


両目を開けると、怪鳥が苦しそうにあがいていた。


「・・・絹糸!」


絹糸が、暴れる怪鳥の片目に噛み付いていた。


振り落とされまいと、必死にしがみ付いている。


「絹糸! ありがとう助かったよ!」

「小娘! 何をおもしろくコロコロと転がっておるか!」


ちょっと! 

どこがおもしろいってー!?


アトラクションじゃあるまいし!


おもしろいわけがないじゃないの!