神様修行はじめます! 其の二

あたしは地面に爪を立てて、なんとか体を止めた。


ふうっ、なんて風なの!?

風速何十メートルあるのよ!?


でも、風なんかに負けるもんか!

もう一度精神を集中して・・・。


― ゴオォォォ・・・! ―


うわあっ! また来た!!


集中する時間も無い。


呼吸もままならないほどの強風が暴れまくる。


あたしの体はまた浮き上がり、簡単に後ろに吹っ飛ばされた。


地面に激突して転がされる。

抵抗のしようもない。


どうしよう!

このままじゃ、あいつに近づけない!


滅火の炎は接近戦でしか使えないのに!


うぅ、全身が痛い・・・っ!!


バサバサバサッ!!


激しい羽ばたきの音が間近で聞こえた。


ハッと見ると、ぬらぬらと黒光りする怪鳥の体が目の前にあった。


しまっ・・・!