「腰を曲げながら右回りに三回転しろ」


とか言われたときは、思わず無言で絹糸の頭をベチッと叩いたけど。


あの微妙なポーズにも、ちゃんと理由があったのかな。

叩いて悪かったかな~。


それにしても・・・・・


歩きにくいのよ~、すっっごく!!


当然、舗装されて無いし。


木の根っこはボコボコ突き出て危ないし。


明かりもまっったく無いし。


ずーっと上り坂で、休憩所ひとつあるわけじゃないし。


もー、ふくらはぎパンパン!

疲れたっっ!!



しかも夜の山道なんて天然のオバケ屋敷だよ!


暗闇の中で、ぬおっと立ってる木々の黒い影!


風が吹いて葉っぱが揺れるだけで、効果抜群! 恐怖感倍増!


怖いよぉ~~!

心臓縮むよぉ~!

ぐすん、泣いてもいいですかぁ~!?


「やめい、うっとうしいわ」


絹糸が冷たい目で言った。