お兄さんのミイラの隣に、綺麗な女性が立っていた。
お兄さんを守るかのように。
濃い紺色の無地の着物が、薄暗い空間に溶け込んでいる。
深い柿色の帯。
素足の爪を染める赤。
無造作に垂れた黒髪。
一重の切れ長の目。
長いまつ毛。
真っ白な肌。
対照的な赤い紅。
その赤い紅が動いた。
「大罪人、永久。永継様を殺めに来たか」
この声、ひょっとしてさっき聞いた声?
てっきりお兄さんの声だとばかり・・・。
「お前、何者じゃ!」
「・・・永継様を護衛する者」
「護衛じゃと!?」
「名は・・・秋風(あきかぜ)」
秋風と名乗った女の手が、揺れた。
絹糸が素早く後ろに飛ぶ。
絹糸の足元に、刃物が勢い良く突き刺さった。
速い・・・! 見えなかった!
お兄さんを守るかのように。
濃い紺色の無地の着物が、薄暗い空間に溶け込んでいる。
深い柿色の帯。
素足の爪を染める赤。
無造作に垂れた黒髪。
一重の切れ長の目。
長いまつ毛。
真っ白な肌。
対照的な赤い紅。
その赤い紅が動いた。
「大罪人、永久。永継様を殺めに来たか」
この声、ひょっとしてさっき聞いた声?
てっきりお兄さんの声だとばかり・・・。
「お前、何者じゃ!」
「・・・永継様を護衛する者」
「護衛じゃと!?」
「名は・・・秋風(あきかぜ)」
秋風と名乗った女の手が、揺れた。
絹糸が素早く後ろに飛ぶ。
絹糸の足元に、刃物が勢い良く突き刺さった。
速い・・・! 見えなかった!


