神様修行はじめます! 其の二

ハシゴを降りきり、足が地面に着いた。

ふうっと安堵の息をつく。

抜け道の中は・・・


「うわあ・・・・・」


意外にも明るかった。

本当にビックリ。

天井も、壁も、床も、エメラルド色に細かくキラキラ光っていたから。


よく見ると、コケみたいなのがビッチリ生えている。

これってヒカリゴケってやつだよね?

初めて見た。


「厳密に言うと、違うようじゃのぉ」

「え? 違うの?」

「これは自力で発光しておるようじゃ」


と、いう事は・・・ヒカリゴケって、自力で発光できないんだ。

絹糸ってやっぱり物知り。


それにしても・・・


「広い抜け道だねぇ」


人一人がやっと通れるくらいの道を想像してたんだけど。


この、ただっぴろい大きさときたら!


ちょっとしたホール並みスペースが、延々と先に続いてる。


「あの当主らしい仕事じゃわい」


絹糸が、半分感心、半分呆れた声を出した。


ほんと。

どーせやるなら、思い切りでっかくいくぞーっ!!

って当主さんの性格がよ~く現れてる。