「うっく・・・・!」

「・・・うあぁ~~・・・」


しま子が心配そうな声を出した。

あたしの隣に立ち、あたしの背中をさすってくれた。


何度も何度も、さすってくれる。

大きな暖かい手で。

優しく優しく、何度でも。


涙の止まらない目で、しま子を見上げた。

しま子も・・・泣いていた。


「うぁぁ、うぁぁ」


ひとつ目からポロポロ涙を流しながら、しま子も一緒に泣いてくれていた。


「うん・・・。大丈夫、だよ」

「うあ~~・・・」

「あたしは平気、だよ・・・」

「うあぅ~~・・・」

「ただね・・・・・」



梅干おにぎり、食べたいなあ・・・。

すごくすごく、食べたいなあ・・・。




泣き止んだら、立ち上がってみせる。

立ち上がって歩き出す。

いつも通りの顔をして。

だから・・・


今は、一緒に泣いてくれるよね? しま子。


あたしとしま子は、肩を並べてずっとずっと泣いていた・・・。