「あたしがいつ、門川君の役に立ちたいって言った?」

「・・・・・・・?」


「あたしは自分が行きたいから行くの。ただそれだけよ」

「・・・・・・・」


「だから、あたしの存在は無視してくれて結構よ」



部外者上等。半端者上等。


あたしの事は、なんだか後ろから牛が一頭ついてきてるなぁ、程度に思ってちょうだい。


邪魔に思われるかもしれないけど、足手まといにはならない。


だって無視してもらうんだもの。


牛がどんな危険な目に遭おうが

たとえ死のうが

気にしなければいい事でしょう?


あたしが勝手に一緒に行って

その結果、生きようが死のうが

それは単純にあたしの自己責任。


結果を押し付ける気も、守ってもらうつもりも、さらさら無い。


だから安心して、門川君は自分の事だけを考えて。



「な・・・・・」


門川君は、唖然とした表情で聞いていた。

そして、あたしの話を聞き終わった途端・・・


「何を言っているんだ!! 君はっ!!」


顔色を変えて、大声であたしを罵倒した。