「これで完全に未練も断ち切れよう」

「・・・・・」

「その時こそ永久、迷うなよ?」


絹糸の金色の目が、凛と光った。



「その場で兄を討つがよい」



・・・・・。


「ああ。分かっている」


ポツリと、彼はそう言った。

そして後は、飲みもしない紅茶の湯気を、ただ見ているだけだった。


門川君の胸には、いろんな想いが渦巻いているんだろう。


お岩さんもセバスチャンさんも、黙っている。


ふたりの胸にも、様々な想いと決意があるんだろう。


そして・・・

あたしにも。



「さて。ならば早速、今夜にでも行くぞ」


絹糸がひとり、淡々と事務的に話を進行させていく。


「我は当然として、後は誰を連れて行く?」