自分が情けなくて情けなくて。
いっそ憎らしいほどで。
涙が止まらなかった。
次から次へとあふれてきて、頬を伝って、アゴの先からボタボタ落ちた。
「うー、うぅー・・・」
「そーかそーか。泣くほどうめえか?」
「ううー・・・うっ、うっ・・・」
「嬢ちゃんも梅干おにぎり好きか?」
梅干おにぎり?
これ、梅干おにぎりなの?
あたしのじー様が大好きだった、梅干おにぎり。
「永世様の大好物でなぁ。いつも、この梅干おにぎりを食べてたよ」
「い・・・つも・・・?」
「あぁ、いつもな」
いつも、いつも・・・。
どんな時も。
この梅干おにぎりを食べていた。
明日、ご自分の結婚式だって日も。
陣痛が始まった時も。
ご両親が亡くなった時も。
旦那さんが異形のモノに殺された時も。
戦いに行った一人息子が、ついに還らなかった時も。
いつもいつも食べていた。
いっそ憎らしいほどで。
涙が止まらなかった。
次から次へとあふれてきて、頬を伝って、アゴの先からボタボタ落ちた。
「うー、うぅー・・・」
「そーかそーか。泣くほどうめえか?」
「ううー・・・うっ、うっ・・・」
「嬢ちゃんも梅干おにぎり好きか?」
梅干おにぎり?
これ、梅干おにぎりなの?
あたしのじー様が大好きだった、梅干おにぎり。
「永世様の大好物でなぁ。いつも、この梅干おにぎりを食べてたよ」
「い・・・つも・・・?」
「あぁ、いつもな」
いつも、いつも・・・。
どんな時も。
この梅干おにぎりを食べていた。
明日、ご自分の結婚式だって日も。
陣痛が始まった時も。
ご両親が亡くなった時も。
旦那さんが異形のモノに殺された時も。
戦いに行った一人息子が、ついに還らなかった時も。
いつもいつも食べていた。


