大騒動から一夜が明けた。


屋敷は全焼までには至らなかった。


門川君の必死の努力のたまものだ。

絹糸も、あの刺客達を全部倒したらしい。


あたしだけが・・・結局、何にもできなかった。



別棟の屋敷は無事だったから、みんなでそっちへ移った。


でも負傷者の数が多すぎて、全員は収容できない。


比較的軽症な者は、庭にムシロを敷いて、そこに寝かせた。


門川君も子猫ちゃんも、徹夜で治療に当たっていたらしい。


今は、負傷者のうめき声の中、ムシロの上でウトウトと眠っている。


絹糸は子猫ちゃんに付きっ切りだった。


しま子も、お岩さんも、セバスチャンさんも・・・


一晩中働いて、ぐったりと眠り込んでいる。