神様修行はじめます! 其の二

・・・きっと激しい衝撃を感じているはずだ。

きっと深く責任を感じているはずだ。


まさか・・・

奥方の元へ行くつもりじゃ?

自分の命で、事態を収束するつもりじゃ?



門川君は、とても静かな表情だった。

とても穏やかな態度だった。


苦悩も、苦痛も、絶望も、何ひとつ・・・

何ひとつ、かけらも見えなかった。


ただ、悟ったような顔をしていた。


何も言葉は無くとも、その静けさが・・・

その澄んだ瞳が・・・


彼の決意の全てを物語っていた。



「門川君・・・! だめっ!」


あたしは夢中で叫んだ。


だめだよっ!!!

行っちゃだめだ!

屈しちゃだめなんだ!!

こんな事、こんな事を・・・


人間として、絶対に許しちゃだめなんだっ!!