神様修行はじめます! 其の二

上から落ちてくる刃の根元をつかんで、力いっぱい振り回した。


一瞬、刺客の体のバランスが崩れる。


あたしはその瞬間を逃さなかった。


敵に足払いをかけて、槍の柄を相手にグッと押し返してやる。


刺客は床にドサリと倒れ、槍を手放した。


・・・よしっ!


あたしは素早く立ち上がり、その槍を刺客に向けて構える。


どうだ! 形勢逆転だ!


「諦めて術を解きなさい!」


大声で叫んだ。

槍の刃を、これ見よがしに刺客の顔面スレスレまで近づける。


刺客は体制も表情も変えず、あたしを下から見上げていた。


「なるほど。お前は護身術の使い手だったな」

「そうよ! だから早く・・・!」

「ならば、お前は死ぬ」


・・・・・!?


刺客は素早い動きで刃の根元をつかんだ。

そして勢いをつけ、刃を床に力いっぱい突き立てる。


あ・・・っ!


慌てて槍を引っこ抜こうとした。


その時、刺客がバネ仕掛けのような素早さで起き上がり襲い掛かる。


あたしの首が、刺客の大きな両手にガッシリと掴まえられた。


う・・・ぐ・・・!

すごい怪力・・・!!