神様修行はじめます! 其の二

― バシィッ! ―

鋭い音をたてて、刺客達の体から滅火の炎が弾き飛ばされた。


四方に拡散しながら、空中で霧散していく。


あぁ! あたしの炎が!

あらかじめ結界張ってたんだ、きっと!

成功だけど失敗だ!


どうしよう、もう一度・・・。


その時、一番近くの護衛役の刺客のひとりと、目がバシッと合ってしまった。


・・・げっ、まずいっ!


立ち上がって、とっさに逃げようとした。

その足元に、槍が勢い良く飛んできてドゴッ!と突き刺さる。


うわぁっ!? なんてモノ投げてんのよ!

人に向かって!


驚いたひょうしに足がもつれて、派手に転んだ。


しまったっ!!


すぐに起き上がろうとしたけれど、刺客がすぐ側まで駆け寄ってきていた。


あたし目掛けて、ようしゃ無く槍を突き刺してくる。


うわあっ! なんてモノ突き刺してくんのよ!


寝転がったまま廊下を転がり、槍の刃から逃れる。


矢継ぎ早に刃が襲い掛かり、あたしは必死に転がって逃げ続けた。


なんとか反撃しないと・・・っ。


あたしは、転がりながら刃の突き刺すリズムを計った。


いち、にぃ・・・今だっ!!