「絹糸様も、長い年月を人間と共に戦いました。だいぶ人間にも親しんだようですが・・・」
無理も無い。
こんなひどい仕打ちをされてたんじゃ。
割り切れない感情があって当然だ。
それでも絹糸は、あたし達と一緒にいてくれてる。
子どもを奪い返して、門川に復讐する事だって、今では可能なのに。
共に戦った人間達に対しての敬意を持っているんだ。ちゃんと。
神獣としての品格みたいなものだ。
えらいなぁ絹糸は。
腐れ根性と違って。
「絹糸って名前は、捕まった時に付けられたんですね」
「いえ、それは違うようです」
「え?」
「絹糸様は、名付けだけは、誇りにかけて拒絶なさったようです」
「じゃあ、名前はいつ?」
「わたくしめも、それは存じません」
誰に付けられたんだろう?
ひょっとして永世おばあ様かな?
「名付けは、絆でもあるのですよ」
絆か・・・。
あたしは、しま子を見た。
権田原家の牛たちに囲まれてる。
「ンモオォ~~」「うあぁ、うあ」
・・・どうやら会話しているみたい。
あたしが名付けた、しま子。
心が、ほっこりした。
無理も無い。
こんなひどい仕打ちをされてたんじゃ。
割り切れない感情があって当然だ。
それでも絹糸は、あたし達と一緒にいてくれてる。
子どもを奪い返して、門川に復讐する事だって、今では可能なのに。
共に戦った人間達に対しての敬意を持っているんだ。ちゃんと。
神獣としての品格みたいなものだ。
えらいなぁ絹糸は。
腐れ根性と違って。
「絹糸って名前は、捕まった時に付けられたんですね」
「いえ、それは違うようです」
「え?」
「絹糸様は、名付けだけは、誇りにかけて拒絶なさったようです」
「じゃあ、名前はいつ?」
「わたくしめも、それは存じません」
誰に付けられたんだろう?
ひょっとして永世おばあ様かな?
「名付けは、絆でもあるのですよ」
絆か・・・。
あたしは、しま子を見た。
権田原家の牛たちに囲まれてる。
「ンモオォ~~」「うあぁ、うあ」
・・・どうやら会話しているみたい。
あたしが名付けた、しま子。
心が、ほっこりした。


