神様修行はじめます! 其の二

手が痛くなるくらい、連発して縁側を叩き続けて決意をする。


そんなあたしを、セバスチャンさんはじっと見て・・・。


優しい笑顔になった。


「当初は、パール様は呪術をかけられて幽閉されていたそうです」


「あんな可愛い子猫に、よくもまぁ・・・」


「それが、いつの時代からか、我が一族が預かる事になりました」



名目上は、人質として幽閉している事になっておりますが。


事実上は、自由に暮らしておいでです。


絹糸様も、よくお忍びで会いに来られます。


まぁ、門川本家に知られたら、面倒な事態になりますが。



「我が当主は代々、そういった事に頓着するお方ではございませんので」


セバスチャンさんは、そう言って笑った。


その笑顔を見て、なんだかホッとした。


遠縁とはいえ、門川にもこんな人達がいる事が嬉しくて。



絹糸は、あたし達をいつもいつも守ってくれる。


皮肉を言いながらも必ず助けてくれる。


でもどこか、人間を斜めに見ている部分があると、あたしは感じてた。