そして今でも、ずっと側でお岩さんを守ってる。


まるで召使いみたいな待遇に、文句も言わずに。


それが当然みたいに、一途に仕えているんだ。


ひょっとして、この人・・・。


「あの、セバスチャンさん。間違ってたらごめんなさい」

「はい?」

「ひょっとして、あなた、お岩さんの事を好き・・・」


― ズオオォォォン・・・! ―


突然、セバスチャンさんの周囲に暗黒のオーラが立ち上った!!


うわあぁぁっ!?

何!? 


悪魔にメタモルフォーゼでもするのっ!?

権田原一族って、変身できるのっ!?

腰抜けるほど迫力満点――!!


「天内のお嬢様・・・」

「は、はいっ!?」

「過ぎた冗談は、身を滅ぼしますよ?」

「は・・・はい・・・」

「たまに、いるんです。同じ冗談を言う人間が。困ったものですよ」


はっはっはっ。

野菜のスジをむきながら、笑うセバスチャンさん。


目が・・・

目が全っ然笑ってない・・・。