夏の日差しと狼のいろ。



やがて前方に町が見えはじめた。

真夜中なので、電気がついている家はほとんどなかった。



町が見えはじめてからすぐにぐんぐん町に近づき、あっという間に町についた。


ウルーは町に入る前にツキに問い掛けた。

「なぁツキ…いつものローブと服はどうしたんだ?」

ウルーに言われてようやく気がつく。


ツキは奴隷みたいなボロのワンピース姿だったことを。

もちろん耳も尻尾も隠すすべはない。

ウルーはいつの間にか自分で持ってきたであろう、ローブを着ていた。

「とられちゃったからわかんないけど…」


ツキはちらっと町を見る。人影はない。

「大丈夫、見られないよ」

「…そうか?」


やがてウルーは納得すると、ツキを抱えたまま町に入り、シルクの家のところまで早足に向かった。

「明かり…ついてる」

シルクの家の一室に明かりが灯っていた。


どうやらシルクは起きているようだ。


たったの三日ぶりだがひどく懐かしく感じられて安心感が生まれた。


ウルーがドアに手をかけると鍵は閉まっていなく、キィッと音を立てて扉が開いた。


そのままウルーは家に入ると、ドアをぱたん、と閉めた。

そしてツキをそっと地面におろしてくれた。


「シルク…?」


ツキは無意識にシルクの名を呼んだ。


しばらくしても反応がないので、ツキは壁づたいに部屋へ進んでいった。


後ろからは白猫を抱え、ウルーがついてくる。