夏の日差しと狼のいろ。



細められた瞳がきらりと光る。

『金縛りをかけたはずでしょう?』

その声はいかぶかしげなもの。


ウルーは唸るように返答した。『ああ』

ツキには二人が、何を話しているのかよくわからなかった。


逃げろと言われたが、体中が痛むうえ、足がすくんでにげられない。



突然、ぼっ!という音がして、あたりを明るくした。

その音のもとは白猫だった。

白い体から黒い、影のようなものが出ている。

その影は、まるで手のように白猫をつつんでうねうねとしていた。


『もうおしまいですどうせ…一匹じゃ私たちには勝てません』


白猫がそう言うとともに、後ろの暗闇から、ぞろぞろと琥珀色の瞳をした猫が現れた。


その猫たちはウルーをぐるりと囲んだ。


どの猫たちからも、手のようなものが出ていた。


ツキはこの世のものとは思えない恐ろしい光景に、絶句した。