夏の日差しと狼のいろ。


ドアをあけるとずん、と立ちはだかるようにウルーが立っていた。 
前髪にかくれて表情は見えない。


ツキはウルーがなんにも話さないでいるから、

「ウ、ウルー…?」とおそるおそる声をかけた。


が、ウルーは耳さえ動かさず、微動だにしない。

ツキはそわそわした。


怒っているのかもしれない、と思ったからだ。


ツキはもう一度ちらっとウルーを見上げた。

前髪の隙間から片目がちらりと見えた。


ツキはきょとんとした。


ウルーの瞳は驚いていたから。



「ウルー?どうしたの?」




ツキの二回目の呼びかけにウルーをはっとして、耳を動かす。


ツキはそのようすをみて、怒っているわけではないと理解すると家に入っていった。

ウルーもしばらく固まっていたがやがてゆっくりと動き出して、ツキの前に座った。