横で、アルが
驚いて身じろぎするのがわかった。
「何、言ってるの…?
ウルーがそんなことするわけ…」
ツキは口をつぐんだ。
ウルーが起き上がったからだ。
「ウルー!だいじょうぶ………え?」
ツキは今度は
信じられない光景を見た気がして
そんな声をあげた。
ーいつものウルーじゃないー
いつも暖かくツキ達を見る
漆黒の瞳が
怒りと憎しみの入り混じった色を
浮かべ、こっちを見ていたのだ。
その表情に
いつものウルーは感じられない。
ツキが呆然としている間に
ウルーもふわりと狼になった。
銀色の、幻想的な姿は
変わらないが
相変わらずこちらを見る瞳は
冷めた、氷のかけらみたいだった。
「ウルーに何したのよ!!!」
ツキは混乱と怒りで
サンドルに掴みかかろうとした。
しかしー…
ザンッ!!
『やめろ』
それを遮ったのは、ウルーだった…

