夏の日差しと狼のいろ。


「!!」


ツキの体にナイフが当たる、
すれすれでサンドルが
ナイフを止めた。



その目はツキではなく
扉のほうを向いていた。



「…ちっ」


サンドルは舌打ちすると
ぐにゃりとなって動けないツキに

向き直った。




それから、ツキの首筋を見た。
まだ血が出ている。


「邪魔が入ったみてーだ…」



そう呟くと
どこからともなく包帯を
取り出し、ツキの首に巻いた。



傷口にはガーゼをあててから
包帯を巻いたので
血は滲んでもわからない。



「いいか、小娘。よく聞け。
…その首のことは、黙ってろ」



そう言ってツキを
見つめる琥珀色の瞳は

どこか恐ろしい。



ツキは動けないので
頷くこともできず、

口をかすかに動かして
答えようとした。




ー嫌だ。



しかし、口はうまく動かず
サンドルには伝わらなかったらしい。



サンドルはイライラと
首を振り、

扉に向かった。




「そこに居るのは、誰だ?
出てきやがれ馬鹿共!」