夏の日差しと狼のいろ。




 「あ、えっと…それで?」


 ほんのりしている場合じゃ
 なかったと気づき、


 ツキはイクアたちに振り向いた。



 イクアがリルのほうを向くと
 リルは落ち着いた様子で

 ツキとイクアにしか

 わからないように言う。



 『私、話さない…姫 意外、
  知る必要…ないでしょ』

 「リルちゃ…」




 ツキが答える前にリルは
 ちょこちょことツキの所へ
 歩いてきて、


 ぴったり横に座った。



 ちょこんと三角座りして
 丸くなったリルは


 顔をこちらに向けて、

 寂しそうに耳を動かし
 呟くように小さな声で言った。



 『私、姫の横に…居たい
  姫とイクア以外信用してない…

  だから、姫にしか言わない』


 ツキは少し困って
 イクアのほうを向く。


 途中でウルーとアルの
 怪訝そうな顔が見えた。



 やっぱり、
 この言葉で話すのは

 ウルー達に…特にアルにとって
 不愉快みたい…



 それを察してか、
 イクアは普通に話してくれた。


 「悪ィな、雪狼はさ
  警戒心、すごい強いからな


  だから争いもしねーんだぜ?」



 それを聞き、
 二人はいくらか納得したよう。

 ちょっとホッとして
 ツキはイクアに
 ウルーたちには失礼ながら


 雪狼の言葉で
 リルの言ったことを言った。