夏の日差しと狼のいろ。




 「…っう!?」


 ツキははっと目を覚ました。

 夢の空間は消え、
 布団の中で寝ていた。


 あったかい布団の中で
 ツキはため息を深く、つく。




 ツキは今回なんとなく
 あの夢に恐怖を感じた。


 思い出すのは、怖い。



 平凡にくらすことは
 出来なくなるのかもしれない。


 あの夢の中の自分が
 かつてのほんとの自分
 なのかもしれないと感じ、


 それが恐怖だと気づいた。


 ……



 頭がズキンと痛んだ。

 それでツキはようやく考えを
 中断した。



 まだ体調がよくないみたいだった。

 再び目をつむる。



 ドクン…

  ドクン…ドクン…






 (怖い……?)


 心臓が、鼓動が早くなり
 ツキは目を開けた。



 また、あの夢を見てしまったら。

 ほんとのことを知りたい気持ちと、

 心の奥から染みてくる恐怖。




 頭の中でそれが錯乱し
 体が震えた。




 寝られそうにもなかった。


 それなのに、頭は痛くて
 体は休みたがっている。



 ツキは震えを必死に
 とめようと体を握り締めた。