夏の日差しと狼のいろ。


 すいすいとウルーは進み、
 前方には町が見えてきた。


 ウルーは方角、わかるのかな…

 ツキがまたも
 すごいなぁと感動しているうちに
 またあっというまに町に着く。


 そこには
 アルとミリシアが
 安心したような顔でいて
 迎えてくれた。



 ウルーはツキを着地させ
 次に口にくわえた檻を
 ことりと置く。


 中のリルは気絶しているのか
 ぐったりとしていた。


 そのままウルーも水から上がり
 銀色の毛から滴る水を
 ばさりと払い、
 手足をふりふりと動かす。



 そして人間の姿に戻った。


 ウルーもびしょ濡れで
 雨の中まっていたアルたちも

 とても濡れている。




 「とりあえず、風邪ひいちゃうから
  部屋に戻りましょう」


 ミリシアとアルが
 リルの檻を持ち上げ

 ウルーはツキを抱き上げた。


 (歩けるのに…)


 そう思いながらも
 ツキはウルーの無言の優しさに
 嬉しくて
 微笑んでしまう。

 ウルーもきっと、
 疲れてるだろうに。


 
 ツキはそんなウルーが
 愛おしくなって身をゆだね、
 掴まる力を少し強めた…。