夏の日差しと狼のいろ。



 ツキは必死に返事をしようと
 顔をもちあげた。


 そうしている間に雨が降り出し、
 波が荒れだす。


 冷たい雨がたくさん降ってきて
 髪を濡らし
 べったりと顔に張り付いてきて
 気持ちが悪い。



 「リルちゃー…きゃ!」

 やっとのことで顔をあげ
 ツキは返事しようとしたが

 何かにぶつかる衝撃で
 ゴンドラを離してしまった。


 ゴンドラが流れてきた大木に
 ぶつかったのだ。


 流れていきそうになり、
 思わずその大木に掴まるが、
 それごとツキは流された。



 「姫ーーーッ!!」


 雨が降りさかる中、
 ツキは波にのまれた。