夏の日差しと狼のいろ。




 「今度は邪魔なしで、って
  言ったじゃん
  聞いてなかったの?」



 イクアはまたまた屋根の上に
 着地すると
 不満げに言った。



 ツキもそれに
 不満げに返す。


 「邪魔じゃないでしょ」


 そういうとイクアは
 はぁー、と大袈裟に溜息をつく。



 「だって俺
  ウルーとやらに睨まれるんだぜ」


 さらにひどく大袈裟に言うと
 イクアはまた溜息をついた。


 「…そ、れは…」




 ウルーの機嫌が悪かったから。
 とは言わなかった。




 何で機嫌が悪いのか
 わからないし…。




 ツキが黙るとイクアが
 ニィっと笑った。


 「見て」


 「?」とツキが首をかしげ
 見たのはイクアの頭。






 ぴょこん。





 そこには氷みたいな色をした、
 ツキたちと同じような
 獣耳があった。


 しかも、狼のものみたいだ。