夏の日差しと狼のいろ。



 しばらくぼーっと三人で
 突っ立っていたが
 やがてアルか歩き出した。



 「スッゴく怪しいです。
  近寄っちゃ危ないですよ?」


 一応心配してくれてるのだろうか。

 多分、そうだろう。


 「うん、確かに…」

 ツキも後に付いて
 歩きだす。



 後ろからウルーも歩き出した。

 そしてツキの横にくると
 そっと言った。

 「奴が何かしてきたら
  俺に言ってくれ」



 「う、うん…」

 ツキはこくんと頷いておく。

 ウルーはなんだが
 機嫌が悪そうだ。









 しばらく歩くと
 アルが前を指さした。

 「アレが私達の宿になります。
  私の昔の仲間が経営しています」


 前方に見えたのは
 木で作られた感じの
 白い建物だった。



 建物がのっているのも
 今歩いている道も
 すぐ横は水だ。



 その建物の周りも水で
 囲まれていて
 とても幻想的な感じがする。



 「あ!」

 急にツキは大声を上げた。


 アルとウルーが
 びくりと振り向く。


 「か、カナリアの子忘れてた」

 ツキはわたわたと
 二人を見比べた。



 アルはふうとため息をつき、
 言う。


 「もう一度、宿に落ち着いたら
  行ってみましょう」