結局なかなかできず、
薄目を開けて、ウルーのほうを
盗み見た。
「…っ、わ!」
そこには耳をしまって、
完全に人間の姿のウルーがいた。
耳があったとこにはなにもなく、
銀色の髪がおおっている。
なんだが新鮮なウルーに
ツキはつい見とれる。
視線に気がつき、
ウルーがこっちを向く。
そしていつものように軽く微笑む。
ツキはぱっと目をそらすと
再び目をつむった。
なんとなく緊張したのもあったが、
いつも耳のあるウルーの耳が
見えなくなった姿を見たことで
自分もできそうな気がしたからだ。
案の定、頭の中で姿が
ぼんやりと思い浮かぶ。
そして頭の上でぱさり、と音がした。
ツキはそっと目をあけ、
アルが渡してくれた鏡で
自分の姿を見た。
「わぁ」
そこには人間とまったく変わらない
自分の姿がある。
いつも耳がある部分には
ウルーと同じようにちゃんと
髪が覆いかぶさっていた。

