夏の日差しと狼のいろ。



ツキとウルーは顔を見合わすと、うなずく。


そして、ツキはそのまま手をそうっとのばした。


その白い物体をつつくために。



真っ白で柔らかそうな 毛でおおわれた背中が上下していることから、

とりあえずちゃんと息をしていることがわかる。






つん。






「……!?」


ツキがつついた瞬間、白猫の呼吸がぴたりと止まった。


ツキは一瞬にしてあたふたとして泣きそうになる。



ウルーに助けを求めようとした瞬間だった。



『…何ですか』



白猫は琥珀色の瞳でツキをじっと見詰め、言った。


くあっとあくびをすると、手足を上下にのばした。



どうやら呼吸が止まっていたわけではなく、あくびをするため息を吸い込んでいただけだったようだ。



『……』


白猫は不快そうな顔をしていて、とても不機嫌な様子だ。



それを見てツキは少し後ずさるとちょっとひきつって笑う。




「あ…えと…大丈夫…?」


 

『……別に』


白猫はふん、と鼻を鳴らしそっぽを向いてしまう。


ツキはちらっとウルーを見て、助けをもとめる。


どうやらまだ白猫はツキとは話してくれる気はないようだったからだ。