夏の日差しと狼のいろ。



……。


薄目を開けるとそこは自分の部屋ではなかった。


さっきまでの温かさもなくツキは冷たい水の中に座っていた。

あたり全面浅い水が満ちていて終わりは見えない。


それどころかあたりに明かりはなく、薄暗い。


それなのに、何処か神秘的だった。




 ーチャプン





後方で水がはねる音がした。

ツキがふりむくと、水の中に、青い石のペンダントが落ちていた。


それは、青白く光っていてその光はこの前に変わったツキの髪や耳の色に似ている。



ツキはそぅっとそれを手にとった。



綺麗に輝いていてひどく美しい。


しばらくそれを見ていたが急にどこからか声が聞こえた。


『それは主の物 主を守る…』


「え…?」


ツキははっとして辺りを見回す。

しかしいくら見回しても辺りは水面だけだ。



ーーどういうこと?




ツキはペンダントを握ったまま立ち上がる。


「誰?誰なの?」


問い掛けるが、返事はない。



「…っ…」

不安感に襲われ、ツキは水の中に座り込もうとしたーー…

「きゃ…きゃああああ!」
 
足元の水が急に深くなり、足が吸い込まれた。

たちまちツキの体は水の中に落ちた。


息ができない。


「…っく……!」

苦しい。助けて…!

すでに水面は遠く、届きそうにない。

ツキは絶望に包まれ、もがきだす。



 



 ーー…!


 ……キ!





 「ツキ!!!!」