夏の日差しと狼のいろ。





シルクは救急箱を片付けながら、話し出した。


「何があったかは、狼くんが教えてくれたわ」


シルクはそういうとツキの方を見据える。


「やっぱり、貴方たちは私とは違うわね」


そう言ったシルクの顔は少し寂しそうだ。

よくわからなくてツキが首を傾げるとシルクに額をつんっと突かれた。


「ずっとここにいるつもりはないんでしょ?」

「…!」


ツキは驚いて目を見開く。

まだそんなことは誰にも言っていなかった。

「な…」

ツキが再び首を傾げどうして?と聞くと、シルクはうっすら微笑んで言った。



「なんとなく、よ」

ツキはそれを聞いて少し俯いた。


「私…私ね」

ゆっくりと口を開くとシルクはどうぞ、と言うように目をつむる。



ツキは俯いたまま続けた。
 

「私ね、自分が何なのかよくわらないの。今回だって、よくわからない力が使えたりして…だから、」



ツキは一度言葉をきると顔をあげる。



「色んなところへ行って自分が何なのか確かめてみたい。」


その言葉は決意のこもった、強い声で。


シルクは目を開けると静かに微笑んだ。


「いいと、思うわ」


シルクは今度こそ本当に寂しそうな顔をしていた。


その表情を見て決意が崩れそうになる。


しかし、ツキはブンブンと首を振った。



シルクと別れるのは悲しい。

でもいつまでもここでのんびりしていたら自分が何なのかもわからず、過ごすことになる。