夏の日差しと狼のいろ。




「………。」


シルクは一通り聞くと、黙り込み、ウルーと白猫を交互に見た。

信じられない、といった表情だがきっと信じてくれたはずだ。


ウルーがすっかり落ち着いて、頬ずえをついていると再びシルクがウルーを睨んだ。


「もっとしっかりしなさいよ」

「……」

どうやらシルクはツキに怪我をさせたのが不服なようだ。

それは、自身でも反省をしている。


もし自分が、ちゃんと町まで送り届けていれば、
こんなことにはならなかったからだ。


今はのうのうとここに来ているが“その時”はまだ “あそこを離れてはいけない”と思っていたからだ。


それは今更気がついたことがあるからだ。

自分の一族が滅んだあの場所を離れるわけにはいかないとずっと思っていた。
もう、長い時がすぎてるというのに。



しかしそこまでシルクに言う気分にはなれず、首を振った。


まだ、ツキにも話していないのだから。

だからウルーは、さっきと同じように

一言言っただけだった。



「…悪い」