》Sideウルー
ツキがお風呂に向かったあと、シルクという母代わりーそのわりにはツキのお姉さんといった感じ…ーの
女性が話かけてきた。
「アンタさ…何物?ローブとか被っちゃってすごい怪しいのよ」
今だにいかぶかしげにウルーを見ると、シルクは勝手にひょいとウルーのローブのフードを脱がせた。
はっとした時にはもう遅く、シルクは驚いたようにウルーの耳を見ていた。
そこに鎮座していたのはやはり白銀の、狼の耳だった。
綺麗な三角形のそれは違和感なく頭にあった。
シルクはふぅむ、と自分の顎に手をそえた。
「アンタもそういうのなのね」
思っていたほど驚いていないようで、何か納得している様子だった。
…ツキを初めて見たときもこの人はこんな感じだったのか?
それならばすごい、とウルーはちらりとシルクを見た。
シルクはもう考えはやめた、というようにウルーを手招きしていた。
そんなに気にならないようだ。
「ちょっとお話…しましょう?」
その笑顔はいくぶん緩み、冗談めかした感じだ。
ウルーは頭をかくと、大人しくシルクについていった。

