だけど、一体、わたしに何ができるんだろう?
そう思っていたところに、叶太くんからの相談。
渡りに船!!
思わず、ほくそ笑んだ。
……けど、けっきょく、わたしにだって、何がどうなっているかなんて、わからないんだ。
そして、今日も、陽菜は、ニコニコしながら、ほとんどお弁当には手を付けない。
聞いてみようか?
だけど、いったい、なんて?
思い悩んでいたら、
「……たの?」
と、目の前に大きな黒い目!!
「ぅっ、わっ!!」
「あ、ごめんね」
陽菜だった。
び、びっくりしたぁ!!!
心臓がバクバク言ってる。
そんなわたしを見て、梨乃が笑う。
「なに考えてたの?」
「珍しいね、志穂がご飯中に考えごとなんて」
亜矢も笑う。
陽菜だけが、申し訳なさそうな顔でわたしを見る。
「驚かせちゃった? ごめんね」
「いい、いい」
まさか、ここで陽菜と叶太くんのことを考えてた、なんて言えないよね。
でも……、これくらいなら。
「ねえ、陽菜」
「ん? なあに?」
「痩せた?」
と、陽菜の腕を取る。
「え?」
わたしの突然の行動に、梨乃と亜矢も一気に注目。
「最近、あんまり、食欲ないみたいだし」
陽菜が大きな目を何度も瞬かせた。
「なにか、悩みごとでもある?」



