12年目の恋物語


そんな2人の姿は、いつでも目について、

わたしは、羨ましくて。



羨ましくて、

羨ましくて、

羨ましくて、

羨ましくて、



そして、妬ましくて……。






……ああ。






そうして、わたしはようやく気がついた。



そうか。

わたし、牧村さんになりたかったんだ。



牧村さんみたいに、



可愛くて、

ふわふわしていて、

いつもいつも、愛されていて、

たったひとりの人に心から愛されていて、

大切に、大切に、

まるで宝もののように、大切にされていて……、



わたし、そんな、女の子になりたかったんだ。