12年目の恋物語


「あの、……で、オレ、何をすればいいんでしょう?」



たぶん、オレは相当、情けない顔をして、先輩を見た。

だけど、先輩はいたって冷静に答える。



「キミには、手紙を書いてもらう」



手紙?



「誰に?」



思いがけない単語に、オレは思わず聞き返して、先輩に苦笑された。



「この流れで、ハルちゃん以外の誰に書くの?」



確かに。

オレは頭をかく。



「一言でいうなら、ラブレターだな」



「は?」



ラブレター?



ラブレターッ!!



オレからハルへの、ラブレターッッッ!?



思わず、叫びそうになって、慌てて口を押さえた。

自分の顔が真っ赤になったのが分かる。



「いえ、書きたくないってわけじゃ、ないんです!!」



言い訳するオレを、先輩は面白そうに見た。

遊ばれてる?

……いや、オレが勝手に、一人であたふたしてるだけか。



にしても、ラブレター!!



オレが、ラブレターかよ!!



「メールじゃ、ダメなんですか?」



「ハルちゃんに、メールなんかで、気持ちが伝わると思ってるの?」