世界が逆転した日

そんなことを考えていたら、明宏の家に着いたので、亮ちゃんにお礼を言って車から降りた。

やっと...帰ってきたんだ。
もうすぐ、会える。

なぜかチャイムを連打しても、いないのか、居留守なのか反応がないので勝手に入ることにした。

この家は指紋認証で開くようになっていて、俺の指紋も登録してある。

...不法侵入じゃないからね!?

俺もここに住んでたんだからいいよね!?

一応玄関でただいまと言ってみるけど、返事は返ってこない。

リビングやら研究室やら、この広い家を探し回る。
どこにも居なくて、最後に明宏の部屋に行くと。

そこには、ずっと俺が会いたかった人がいた。

大好きで、世界で一番大切な人。