世界が逆転した日

「...なんでって、あっちゃんが明宏とは一緒に暮らせないから、しばらくここに置いてって言ったから。2か月くらい前かな？
...どうかしたの？」


2か月も...。もう１人の俺と明宏、何かあったのかな。
記憶を取り戻したのかもしれない。

そんなことは後で考えればいいんだ。
それより今は。


「ごめん、俺行かなきゃ！明宏のところに帰る。
お世話になりました！」 


「ちょっと待ってよ。俺がいくら言っても戻ろうとしなかったのに、なんで急にそんなこと...。」


「詳しいことは後で電話するから！今は、一刻も早く俺は明宏のところに行かなきゃいけないんだ！」


訳が分からないといった顔をしている亮ちゃんを振り切って、玄関へ。

亮ちゃん、ごめん。
後で必ず説明するから。