明宏にやんわりと止められたけど、それは無視して彼の唇を引っ張ったり、ムニムニと押して感触を楽しむ。

チュー、したい。
けど、したら怒るよね。

俺がチューしてって言ったら、いつもしてくれたのに。
なんか悲しくなってきた...。
明宏に、会いたいよ。


「会いたいよ。あの子に、会いたい。会わせてよ...!」


明宏の腕にすがりついて、小さな子どものように彼の胸に顔をうずめる。
明宏はそんな俺にため息をつきながらも、背中に手を回して抱き締めてくれた。


「大丈夫だから。落ち着いてください。ね?
そのうち他に良い人が見つかりますよ。」


そんな人いない。
俺には明宏しか、いないのに。