よしっ、と意気込んで凛也くんに会いに行く。
今まで休み時間や放課後、部活後に行って失敗してきた。
でも、今度は絶対会ってやる!と、部活前に行くことにしたのだ。


凛也くんを探して、ひょっこりと顔をのぞかせる。
もう練習は始まっていたらしく、部員はみんな走っている。
でも、その中に凛也くんの姿は見えなかった。


どこにいるんだろう?



きょろきょろしながら歩みを進める。
少し歩いて水場に差し掛かった時、凛也くんのものと思われる声が聞こえた。


「凛っ…!」

声をかけようとしたけれど、それ以上声が出せなかった。
凛也くんの隣には、とっても美人な人がいて。
その人は腕を組んでいたから…。







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