ヒロちゃん事件から数十日ほどたった頃。
私は凛也くんに避けられていた。



いつもは部活がない日は、「恋人はたくさん一緒にいるべきだろ?」と言って教室まで迎えに来てくれていた。
なのに、今は姿さえ見えない。

もしかして部活いそがしいのかな、なんて思ってメールや電話をしたけれど、本題に入る前にすぐ切られたり、無視されたりしていた。


勇気をだして教室に行ったり、部活後に会おうと待ってみたりしたけれど、まるで見透かしているかのように先に帰られていたり、とにかく逃げられ続けている。


そのことを美香ちゃんに相談してみると、美香ちゃんは持っていたフォークをお弁当につきさした。

「なんなのあいつ!?いったい何様!?」


憤慨している美香ちゃんをなだめる。大きく1回呼吸をした美香ちゃんは私に尋ねてきた。






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