「茅沙に免じて、紅山凜也、おまえのことはもう許してやる。」



「………は?」




何を言ってんだこいつ的な目でヒロちゃんを睨む凜也くん。
そんな凜也くんなんてお構いなしにヒロちゃんはとんでもないことを言い出した。



「でも、お前のようなやつに茅沙をやるのは許さない!」


「………お前さっき許してやるとか言ってなかったか?」



「それとこれとは話が別だ!茅沙、こんな奴やめて俺にしないか?」

「えーっと…」




なんて言おうか考えていると、急に感じる浮遊感。

気付いたときには、凜也くんにお姫様抱っこされたまま、さっきまで居た部屋を後にしていた。







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