「でも、貴方のような方なら、ヒロちゃんをこれ以上悲しませるようなことはないでしょう。」


にこにこと言われ、はっとする。


ヒロちゃんと結婚するのは嫌だって言おうと思ってたんだった!


「あのー、昌斗さん?そのことなんですが…」



結婚は出来ません、ということを伝える。
すると、昌斗さんは思いも寄らないことを言い出した。



「紅山凜也のことなら、ご安心を。一報入れておいたので、本当にあなたのことが好きなら、もうそろそろこちらに来るでしょう。」


その言葉を言い終わった頃、どこかでガシャーンというような大きな音が鳴り響く。


「本当に好きだったんですね…。」と驚く昌斗さんをしり目に、音のした方へすぐさま駆けだした。




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