「ヒロちゃんには、昔、付き合っていた女性が、いたのですが…
その女性は、裏では浮気をしていて、その浮気相手が紅山凜也だったんです。」



「えっ、凜也くんが!?」


信じられなくて、落ち込む。
それを見かねてか、昌斗さんはフォローの言葉をくれた。


「まぁ、浮気と言っても、その女性の独りよがりだったのですが。
それで、そのことを知ったヒロちゃんは、その女性に問い詰めたんです。
そしたらその女性は、悪気の欠片も感じさせずにヒロちゃんの方が浮気相手だったと開き直ったため、その怒りが紅山凜也に向いたのです。」



「ひ、ひどい…。」


その女の人の言動が理解できなくて、怒りがこみ上げる。


そんな様子を見てか、昌斗さんは口を開いた。




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