「止まれぇ!撃つぞっ!」 怖い人は私に拳銃を向ける。 でも、ここで止まったらもっと酷いことされるかもしれない。 もしかしたら家に帰れないかもしれない。 そんな恐怖のが勝って止まらずに走る。 あぁ、これは本当に撃たれるなぁ。 そう覚悟を決めたとき、どこかから「昌斗ーっ!!」という張り上げた怒鳴り声が聞こえた。 「っは、はいっ!!」 その声を聞いて、怖い人は直立する。 そのあとすぐ、「茅沙!」と私の名前を呼ぶ声がして、そちらを振り返る。 そして、そこにはヒロちゃんの姿があった。 .