「うわぁぁぁぁん!!」 怖くなったのか、その男の子は凛也くんから急いで逃げるように去った。 その様子をしばらく見たあと、凛也くんは私の方を振り返って言った。 「茅沙は、僕よりあんな弱虫がいいの?」 私は、首を横に振った。 「凛也くんがいい。」 そう言うと、凛也くんは満足そうに笑って、私の手を引いて砂場に連れていった。 そして私たちはまた大きな山を作りはじめたのだ。 .