「おまえ、誰のものに向かってそんなこと言ってるの?」 砂場から立って、私たちの元に近づいて来る凛也くん。 その目はとても怒っているように見えた。 「茅沙ちゃんは凛也くんのものじゃないよ!」 そう反論する男の子に、凛也くんの目はさらに鋭くなる。 そして、凛也くんがその男の子の前に立ったと思ったら、ヒュッと風を切るような音が聞こえ、凛也くんの拳は男の子の顔すれすれで止まっていた。 .