それから、いつも通りに凛也くんのパシリとしていろいろと走り回るけど、
そんな私の態度が気に食わないのか、あの女の子たちのしつこい悪口は続く。
そしてついに、あの女の子たちは強行手段に出てきたのだ。
「紅山くん、粂井さんのこと迷惑だと思わない?」
「あんなにいつも紅山くんの周りをウロウロしてちゃ、邪魔だよねぇ。」
私が隣にいるのにもかかわらず、凛也くんに対し、そう言う。
凛也くんから発せられる言葉が怖くてギュッと縮こまっていると、凛也くんは私の頭を撫で、女の子たちに向かって言った。
「君達のように、人のことを考えないで好き勝手言う人の方が迷惑。」
その言葉で、走り去っていく女の子たち。
それ以来、ねちねちと文句を言われることはなくなった。
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